塗装に関するマメ知識やイベントなど最新情報をお届けします! 現場ブログ

外壁塗装の費用は今後どうなる?ナフサ問題と値上げの最新動向を徹底解説

2026.08.01 (Sat) 更新

外壁塗装の費用は今後どうなる?ナフサ問題と値上げの最新動向を徹底解説

メタディスクリプション: 外壁塗装費用が上昇している理由と、今後の価格動向を専門家が解説。2026年4月時点でのナフサ問題、塗料値上げの背景、北九州市での施工のポイントをご紹介します。


目次

  1. 外壁塗装の費用が上がっている理由
  2. ナフサ問題とは何か
  3. ナフサ価格が塗料費に与える影響
  4. 今後の外壁塗装費用はどうなる?注意点と対策

北九州市にショールームがある外壁塗装専門店、塗り替えステーションです!いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。

お知らせ:北九州市にショールームがある外壁塗装専門店、塗り替えステーションです!いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。

7月は本当にお世話になりました。皆様からのご相談やご依頼のおかげで、沢山の反響をいただき、心より感謝申し上げます。一方で、7月は熊本での震災により、多くの地域が被害を受けられました。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

北九州市にお住まいの皆様の中にも、「最近、外壁の傷みが目立つようになったけど、工事費が高くなってるって聞くし…」と、工事を先延ばしにされている方が多くいることに気づいています。実は、こうしたご不安の背景には、正当な理由があります。この時期こそが、逆に「今、判断すべき」という重要な転機かもしれません。8月も、皆様の住まいを守るために、精一杯サポートさせていただきたいと思います。

外壁塗装を検討されている多くの家庭から、「最近、塗装費用が高くなっていると聞くけど、本当なのか」「これからさらに上がるのか」といったご質問をいただきます。実は、この疑問は多くの方が感じていることで、それには正当な理由があります。外壁塗装の費用上昇は、単純な値上げではなく、複雑な国際的な要因と産業構造の変化が背景にあるのです。

この記事では、外壁塗装の費用がなぜ上がっているのか、その背景にあるナフサ問題とは何なのか、そして今後の見通しについて、できるだけ分かりやすく説明していきます。記事を読み終わる頃には、現在の市況を理解し、外壁塗装工事をいつ実施すべきか、どのように判断すればよいかが見えてくるはずです。外壁塗装を検討中の家庭はもちろん、「費用のことだけでなく、仕組みもきちんと理解した上で判断したい」とお考えの方にぜひお読みいただきたいです。


1. 外壁塗装の費用が上がっている理由

外壁塗装の費用上昇には、単一の原因ではなく、複数の要因が重なっています。2026年4月時点では、この傾向がさらに顕著になっており、多くの家庭が価格の上昇を実感しています。

要点: 外壁塗装費用の上昇は、塗料メーカーの値上げだけではなく、原材料、人件費、物流、エネルギーコストという複数のコスト要因が積み重なった結果です。

まず理解すべき点は、外壁塗装という工事は、塗料だけで完結しているわけではないということです。塗装を行うには、塗料そのもの以外にも、シーリング材、養生材、シンナーなどの補助材、施工機材、運搬費、そして何より施工を担う職人の人件費が必要になります。2026年以降、これらすべてのコストが上昇傾向にあり、最終的な工事費に大きく影響しています。

具体的には、以下のような要因が複合的に作用しています。まず原材料費の高騰です。塗料の主成分となる樹脂や溶剤は石油化学製品であり、原油価格の影響を直接受けます。次に人件費の上昇です。職人の高齢化と人手不足が進む中、経験のある塗装職人の給与相場が上昇しています。さらに物流コストも増加しており、塗料や資材を現場まで運ぶための燃料費や配送料が以前より高くなっています。加えてエネルギーコスト、つまり工場の製造工程にかかる電気やガス代も上昇しています。

2026年現在、これらのコストが一度に高まっている状況が、外壁塗装市場全体の価格を押し上げる主要な要因となっているのです。北九州市の気候を考えると、高温多湿で塩分を含む海風の影響を受けやすいため、他地域よりも外壁の劣化が早い傾向があります。そのため定期的なメンテナンスが重要ですが、同時に適切なタイミングでの工事を選ぶことがより重要になっています。


2. ナフサ問題とは何か

外壁塗装の費用上昇を語る上で、避けては通れないのが「ナフサ問題」です。この言葉を聞いたことがあるものの、具体的に何を指しているのか理解していない方も多いでしょう。ナフサについて、まずは基本から説明します。

要点: ナフサは原油から精製される軽質の石油製品で、塗料やプラスチック、化学品の重要な原料です。その価格変動が塗装業界に大きな影響を与えています。

ナフサ(naphtha)とは、原油を精製する際に得られる軽質の石油製品です。沸点がおおむね35℃~180℃程度の透明な液体で、ガソリンに似た性状をしています。ナフサ自体が直接的に商品として使われることは少ないのですが、この物質は、より細かく分解・加工されることで、エチレンやプロピレン、ベンゼンといった石油化学の基礎原料になります。

塗料業界とナフサの関係は非常に密接です。塗料を構成する樹脂(バインダー)の多くは、このナフサから派生する石油化学製品でできています。また溶剤としてのシンナーもナフサを原料とした製品です。さらに塗料を入れる缶、ラベル、段ボール箱などの容器類も、石油化学製品が関係しています。つまり、ナフサの価格が上がると、塗装業界全体に連鎖的な値上げが波及するという構造が成り立っているのです。

2026年3月時点での状況は極めて深刻です。中東情勢の緊張に伴い、ホルムズ海峡周辺での不安定性が増し、原油供給への懸念が高まりました。その結果、国際ナフサ価格は2月末の1トンあたり約600ドルから、3月中旬には1,100ドル近くまで、実に約2倍に急騰しました。この急速な価格上昇は、単なる一時的な変動ではなく、石油化学産業全体に大きな衝撃を与えています。

日本ペイント株式会社は2026年3月19日、建築用シンナー製品全般を対象に、75%の値上げを実施することを発表しました。この決定は、ナフサ価格の急騰がいかに深刻であるかを示す明確な証拠です。シンナーは塗装作業に欠かせない溶剤であり、この値上げは現場の施工コストに直結する影響を及ぼします。

北九州市を含む九州地方は、海外からの輸入品の流入ルートとしても重要な地域です。輸送コストや供給の不安定さも、この地域での塗装工事に影響を与える可能性があります。


3. ナフサ価格が塗料費に与える影響

ナフサ価格の上昇が、具体的にどのような形で外壁塗装の費用に影響しているのかを理解することは、現在の市況判断に不可欠です。

要点: ナフサ価格上昇は、塗料本体だけでなく、シーリング材、シンナー、容器、梱包材、さらには運送費まで、外壁塗装工事に関連するあらゆる要素に影響を与えます。

外壁塗装工事の見積りを分析すると、以下のような構成が一般的です。塗料代が全体の約30~40%、施工人件費が30~40%、足場代が10~15%、その他シーリング材や養生材などの副資材が5~10%、そして運搬費や雑費が5~10%といった具合です。ナフサ価格が上昇することで、この各要素にどのような影響が出るのかを見ていきましょう。

まず当然ですが、塗料本体の価格が上昇します。メーカーの実績値として、2026年初頭から春にかけて、シリコン塗料で10~20%程度、フッ素塗料で15~25%程度の値上げが実施されています。これは直接的な影響です。

次にシーリング材の価格上昇です。外壁と窓枠の境目、パネル同士の接合部など、防水処理が必要な場所に使われるシーリング材も、石油化学製品です。ナフサ価格の上昇に伴い、シーリング材メーカーも値上げを実施しており、この部分のコストが5~10万円程度上昇するケースも珍しくありません。

さらに重要なのが、先ほど述べたシンナーの75%値上げです。シンナーは塗装作業の過程で、ローラーやハケの洗浄、塗料の希釈、機材の清掃など、多くの場面で使用されます。使用量も決して少なくなく、30坪程度の住宅でも1工事につき数万円分のシンナーが消費されます。このシンナーが75%値上げされることは、施工業者側の利益を圧迫し、結果として見積り金額にも反映される可能性が高いです。

さらに見落とされやすいのが、塗料を入れる缶やラベル、段ボール箱などの容器・梱包資材も石油化学製品であることです。これらも一括して値上がりしており、積み重ねると相当なコスト増加になります。

そして物流コストの上昇も見逃せません。塗料やシーリング材、副資材を工事現場まで運ぶための燃料代や配送料が上昇しており、特に北九州市から離れた地域での工事では、この影響が顕著になる可能性があります。

2026年4月の時点では、国産ナフサの基準価格が高止まり状態にあり、メーカーの在庫管理も慎重になっています。一部の製品については納期が伸びたり、出荷調整が行われたりしているケースも報告されており、単純に「費用が上がった」だけではなく、「供給の不安定性も増している」という状況が生まれています。


4. 今後の外壁塗装費用はどうなる?注意点と対策

現在の市況を踏まえたうえで、最も気になるのは「今後、塗装費用はどうなるのか」という点です。短期的な見通しから長期的な構造変化まで、複数の視点で考えることが重要です。

要点: 2026年における塗装費用は、短期的には高止まりが続く見込みで、原材料価格の構造的な上昇が定着しつつあります。判断の際は、「いつ安くなるか」ではなく、「今の価格で何を施工すべきか」という視点が不可欠です。

短期的な見通し(2026年春~夏)

2026年4月時点では、ナフサなどの石油化学原料の先行きにまだ不確実性が残っています。国際情勢がさらに緊迫化する可能性もあれば、緩和される可能性もあり、市場の動きは予測困難な状態です。そのため、塗料メーカーも在庫管理を慎重に行い、発注に対しても一定の保留姿勢を取っており、見積りの有効期限が短くなる傾向が見られます。つまり、「今取った見積りが1ヶ月後にそのまま有効」という保証ができない状況が生まれています。

この短期的な不安定さは、実務的には以下の影響を生み出します。見積りを取得してから実際の工事までの期間が長くなると、材料費の変動によって追加請求が発生する可能性があるということです。また、工事の時期によって見積り金額が変わる可能性も高くなります。

中期的な見通し(2026年秋~2027年)

原油やナフサ国際価格がいつかは落ち着くはずだと考えたくなりますが、2021年以前のような価格感覚に戻る可能性は高くないと見るのが現実的です。その理由は複数あります。

第一に、人件費の上昇が構造的な変化だからです。職人不足は急に解消されるものではなく、経験のある塗装職人の給与相場は今後も上昇基調が続く可能性が高いです。

第二に、物流・エネルギーコストの上昇も一時的ではなく、構造的な変化と見られます。輸送網の効率化や再構築に時間がかかり、コスト低減への道筋が見えない状況にあります。

第三に、副資材や容器類のコスト上昇です。これらは塗料以上に柔軟な価格設定が難しく、一度値上げされると下げにくい傾向があります。

こうした背景から、外壁塗装の工事費は、「高止まり」する可能性が高いと考えられます。30坪程度の住宅の外壁塗装を例に取ると、2026年4月時点での相場は75万~110万円程度が目安ですが、この水準からの大幅な低下を期待するのは難しいと言えます。

長期的な見通し(2027年以降)

さらに長期的な視点で見ると、これは単なる「一時的な値上げ」ではなく、住宅メンテナンス市場全体の価値観が大きく転換する時期として捉えるべきです。

これまでの日本の住宅塗装市場は、「できるだけ安く」という価格優先の論理が強くありました。しかし今後は、「安い」だけでは競争力を持たない時代に入ると考えられます。その背景には、職人技能の価値の再評価、適切な施工プロセスの重要性、そして長期的なメンテナンス戦略の必要性が挙げられます。

つまり、これからの外壁塗装工事は、単価の安さで判断するのではなく、「どれだけ丁寧に施工されるか」「どれだけ長く持つか」「どのような保証が付くか」といった中身で判断される傾向が強まるはずです。

北九州市での施工における特有の注意点と対策

北九州市は九州の工業地帯として知られ、海に近い地域が多くあります。この地理的・気候的特性は、外壁塗装の計画に直結する要素です。

気候と劣化の関係: 北九州市は高温多湿の気候で、年間降水日数は平均的な日本の都市と比較しても多い傾向にあります。さらに海からの塩分を含む風(潮風)が建物に付着しやすく、これが金属部分の錆や塗膜の劣化を加速させます。具体的には、塩分の影響を受けやすい地域では、内陸部と比べて塗膜の寿命が5~10%程度短くなる可能性があります。そのため、単純に「10年ごと」といった一般的な周期ではなく、地域の特性に応じた早めのメンテナンスが重要です。

台風と豪雨への対応: 北九州市は台風の影響を受けやすい地域です。令和2年(2020年)の統計では、市内で大雨災害4件、台風による災害2件が記録されています。台風や豪雨の前に外壁塗装を計画する場合は、工事の進捗状況と天候予報を綿密に調整する必要があります。塗装直後の外壁は、乾燥時間が確保されてこそ品質が保たれます。一般的に、塗料の乾燥には3~4時間程度の時間が必要ですが、降雨直前に施工すると、塗膜が形成される前に雨が降り、塗料が流れ出してしまうリスクがあります。そのため、工事期間中の天候管理は、他地域以上に重要です。

工事期間とスケジューリング: 北九州市での一般的な外壁塗装工事期間は、通常10~14日程度です。ただし、梅雨時期(6月)や台風シーズン(9月)には、天候による中断が頻繁に発生し、工期が延びやすくなります。逆に、秋から冬、そして春先は比較的天候が安定しており、工事を予定するなら10月~4月がおすすめです。

施工業者とのコミュニケーション: 塗装業者を選ぶ際は、単純な見積り価格だけでなく、北九州市の気候特性を理解し、その対応策を持っているかどうかを確認することが重要です。例えば、高温多湿時期での施工経験、塩分飛散地域での対応実績、台風時の工事管理体制などを質問してみると良いでしょう。地域特性を理解した業者であれば、より適切なタイミングと方法で工事を進めることができます。

塗り替えステーションでは、北九州市の気候や地形に合わせた施工方法を採用し、地域に根ざした対応を心がけています。外壁塗装の施工の流れについて詳しく知りたい方へ、当社の施工プロセスをご説明しているページも用意しておりますので、あわせてご参照ください。

今後の判断のためのチェックリスト

現在の市況の中で、外壁塗装工事を実施すべきかどうかを判断するためのチェックリストを以下に示します。

□ 外壁の劣化状況: 塗膜の剥がれ、チョーキング(手で触ると白い粉が付く)、ひび割れ、コケやカビの発生など、目に見える劣化症状があるか。一つでも該当すれば、費用上昇を理由に先延ばしするべきではありません。

□ 前回塗装からの経過年数: 前回の外壁塗装から8~10年以上経過している場合、塗膜の保水性が低下し、下地への雨水浸透リスクが高まります。その場合、工事を先延ばしするとより大きな損傷に進む可能性があります。

□ 家族の在宅時間: 外壁塗装工事中は、足場が組まれ、多くの作業員が出入りします。小さなお子さんやご高齢の家族がいる場合、工事期間中の生活への影響を事前に想定しておくことが重要です。

□ 今後の居住計画: 現在の住宅に今後も長く住まわれるのか、数年後に売却や転居を予定しているのかで、投資判断が変わります。長く住まわれる予定であれば、適切なタイミングでのメンテナンスがより重要になります。

□ 資金計画: 現在の見積り金額で工事を実施できるのか、ローンを組む必要があるのか、国や自治体の補助金が活用できるのかなど、資金面での準備状況を確認しておきましょう。北九州市内でのリフォーム補助制度については、市の公式ページで最新情報が提供されていますので、あわせてご確認ください。

費用対効果と長期的視点

ここで重要な視点は、「現在の高い費用は、本当に無駄なのか」という問いです。確かに以前と比べて費用が上がっていますが、一方で次のような点を考慮する必要があります。

高耐久塗料へのシフト: 2026年現在、市場は「シリコン塗料」という中程度の耐久性を持つ塗料から、「フッ素塗料」や「無機塗料」といった高耐久性を持つ塗料へと移行しています。これらの塗料は初期費用が高いものの、耐用年数が15~20年と長く、その分メンテナンス周期が延び、生涯メンテナンスコストで見ると必ずしも損ではないと考えられます。

下地補修の価値: 費用上昇の局面では、「下地補修を含めた丁寧な施工」の価値がより認識されるようになります。単に塗料を塗るだけでなく、ひび割れ補修、シーリング交換、防水処理といった工程を確実に実施することで、塗装後の耐久性が大きく変わります。

資産価値の保全: 外壁は住宅の最大の敵である「水」から構造体を守る最後の砦です。劣化を放置すると、やがて雨漏りが発生し、内部の木材が腐食し、修復に数百万円単位のコストがかかる可能性があります。定期的なメンテナンスに投資することは、住宅資産の長期的な保全に直結しています。